必要としなくなってきた。コンピュータ導入の
  利点は、基礎データの入力により財務会計
  はもとより管理会計にも利用できることであ
  る。またPOSシステムの導入は,単品管理が
  可能なことから分記法による商品売買益の計
  上を可能にし,教科書では実務上の問題点
  から三分法にいたる前投階としての意味しか
  持たない分配法が現実に使用され,簿記会
  計教育の常識を一変させる可能性がある。
23) 「グローバル化時代に求められる高等教育
  の在り方について(答申)」大学審議会平成
  12年【3】1(3)。
  「前略 また,学生が将来への目的意識を明
  確に持てるよう,職業観を涵養(かんよう)し,
  職業に関する知識・技能を身に付けさせ,自
  己の個性を理解した上で主体的に進路を選
  択できる能力・態度を育成する教育(キャリア
  教育)を,大学の教育課程全体の中に位置
  付けて実施していく必要がある。」
24) 『体系 高等学校商業教育辞典』文部省初
  等中等教育局職業教育課長 中村賢二郎監
  修多賀出版,1984年,p4〜p5。
  「専門教育はある特定の職業に関する教育と
  解されている。(professional education、spe-
  cialized education)」
25) 「新しい時代における教養教育のあり方につ
  いて(答申)」中央教育審議会,平成14年2
  月,第2章。
  「教養とは,個人が社会とかかわり,経験を積
  み,体系的な知識や知恵を獲得する過程で
  身に付ける,ものの見方,考え方,価値観の
  総体ということができる。教養は,人類の歴史
  の中で,それぞれの文化的な背景を色濃く反
  映させながら積み重ねられ,後世へと伝えら
  れてきた。人には,その成長段階ごとに身に
  
  付けなければならない教養がある。それらを,
  社会での様々な経験,自己との対話等を通じ
  て一つ一つ身に付け,それぞれの内面に自分
  の生きる座標軸,すなわち行動の基準とそれ
  を支える価値観を構築していかなければなら
  ない。教養は,知的な側面のみならず,規範
  意識と倫理性,感性と美意識。主体的に行動
  する力,バランス感覚。体力や精神力などを
  含めた総体的な概念としてとらえるべきもの
  である。」
26) 「新しい時代における教養教育のあり方につ
  いて(答申)」中央教育審議会,平成14年2
  月,第3章 第2節 3(1)。
   「新たに構築される教養教育は,学生に,グ
  ローバル化や科学技術の進展など社会の激
  しい変化に対応し得る統合された知の基盤を
  与えるものでなければならない。各大学は,
  理系・文系,人文科学,社会科学,自然科
  学といった従来の縦割りの学問分野による知
  識伝達型の教育や,専門教育への単なる入
  門教育ではなく。専門分野の枠を超えて共通
  に求められる知識や思考法などの知的な技法
  の獲得や,人間としての在り方や生き方に関
  する深い洞察,現実を正しく理解する力の涵
  養など,新しい時代に求められる教養教育の
  制度設計に全力で取り組む必要がある。」


 文 献
安藤英義『商法会計制度論』白桃書房,1997年。
安藤英義『会計フレームワークと会計基準』中央
 経済社,平成8年。
安藤英義『簿記会計の研究』中央経済社,平成8
 年。
安藤英義『会計学研究』中央経済社,平成5年。


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