2)会計処理能力 |
大学院等に進学を希望するものにとっても,その動機付け,興味付けという意味での導入教育として,簿記会計教育のサイクルは成り立つのである。 (2)簿記会計教育の意義 1)人間教育としての簿記会計教育 簿記会計教育は,大学のカリキュラム全体をとおして,広く知識を授けるとともに,深く専門の学芸を教授研究し,知的,道徳的及び応用的能力を展開させ,好ましい勤労観・職業観の育成を目指すという大学教育の一般目的の基礎のうえに成り立っている。 2)真理の探究としての簿記会計教育 大学教育は真理の探究の場である。物事の本質の解明により培われる深い思考力の育成には,簿記会計に関する理論,基本原理に基づいた基礎的・基本的な知識,技能,態度,倫理観の育成が求められる。 3)実学教育としての簿記会計教育 簿記会計の学習には,簿記会計手続についての実際的・体験的な学習は欠かせない。簿記会計教育の目的は,簿記会計に関する技能の養成,知識の習得,理論の理解を通して簿記会計に取り組む態度や倫理観を育成することによる実務への適応力を養うことである。実務で簿記会計に関する事業内容,仕事内容の説明を受けた時、その内容を正しく理解し自らが置かれている状況に適切に対応できる最低限の実践的応用力を身に付ける 22)。 4)職業教育としての簿記会計教育 職業教育とは,一定の職業に従事するために必要な知識,技能,態度の習得を目指す教育である。学生に好ましい勤労観・職業観の育成を図ることは,大学教育の社会的責任である 23)。 職業教育としての簿記会計教育の目標には |
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